昨年暮れに見つけた白鳥たちのねぐら そこへ帰ってこなくなってひと月。
ようやく新しいねぐらを見つけた。
そこは、遠く離れた川の中。
周りの民家からも離れていて、彼らが安心して夜を過ごせる場所。

昼、様子を見に来た時は一羽もいなかったから 朝暗いうちに家を出る。
来てみて驚いた。
200羽近くいる。
おそらくそれまでねぐらにしていた場所の安全が確保できなくなって、ここに集結しているのかもしれない。

従来の越冬地として有名な池でもこれだけはいない。
そこは、終末ともなるとたくさんのカメラマンが押しかける。
静かに見守ることが最低条件のマナーだけど、パンを投げたりして白鳥を呼び寄せたりしてまで撮影をするひともいる。
中には、飛び立つ様子を撮りたいからと雪を投げたりするひとまでいた。
それでは、自然の白鳥の姿を撮ることはできない。

やがて夜明けを迎える。
空が雲で覆われていたが、日の出だけはしっかりと出てくれた。
この日はロケハンで訪れているので、白鳥たちの様子がわかればいい。





親子の情愛 そして夫婦の愛情 これらの姿はなかなか見ることができない。
また見かけたとしてもチョンで終わってしまうから撮り逃してしまうことが多い。




陽が昇り1時間もすぎた頃 それぞれのグループ 家族の単位で飛び立ち始める。
近くの田んぼへ食事に行くために。



飛び出す兆候はわかるのだけど、その瞬間はわからないからずっとファインダーを覗きっぱなし。
そして、いつものことだけどその瞬間はいつも指に力が入ってブレる。



